「１人で悩まないでね」と言ってあげたい気持ちです
私が借金を始めたきっかけは、突然、夫が私に何の相談もなく仕事を辞めてしまい、それまでの貯金を切り崩す生活が始まり、それもままならなくなった時でした。今から１５年も前のことです。 ２年３ヵ月後、夫は、やっと、再就職致しました。私は、これからは安定した生活ができるようになると思っておりましたが、この就職を境に、毎月、夫が決めた生活費しか渡してもらえなくなってしまったのです。 子供も増えて、生活費が不足するようになったので、パートに出たものの生活費の不足は続き、何とかその月の生活費を補おうと金融業者より借入をしてしまう。ところが、一度借りてしまうと返済額が一定という気軽さから,生活費が不足するたびに、まるで自分の貯金から引き出すような感覚で金融業者から借入を繰り返すようになっていきました。それでもこの頃はまだ、これで生活費を補えるという安心感の方が強かったように思います。 借入→返済を繰り返している間に,借りることに対しての神経は麻痺していったのかもしれません。初めは一枚だったカードは、次第に数枚に増えていきました。電気店で買い物をしてもファミリーレストランのカードにしてもカードを作るとキャッシング機能が付加されていました。 その時は、使わないと心に決めていても、すでに自転車操業になっていた私が新たな借入をするのに時間はかかりませんでした。 やがて、私の仕事が常勤となり収入は増えたものの、この頃から夫から渡される生活費が不安定となり、次第に夫婦の関係までギクシャクしたものとなっていきました。 仕事に出ている間は、借金のことは忘れていられるのですが、仕事中でも、ふっと思い出す事が多くなり、自分の愚かさに涙を流す事も多くなっていきました。 そんな時です。私には運命としか思えないのですが、お互いプライベートなことを深く話すことの無かった同僚と、偶然２人きりで話をする時間がありました。 おそらくお互いの思いが重なったのだと思います。雨の日でした。 車の中で長い時間話をしたように思います。私は、これまで、借金のことは誰にも話すことはできないでいたのですが、彼女に初めて私の借金のことを打ち明けました。 この時、彼女から「NPO女性自立の会」を知らされたのです。 とはいえ、すぐに連絡を取ることはできないでいました。大きな借金を作ってしまった自分が恥ずかしかったからです。２ヶ月ほど悩みました。でもすぐに精神的にも限界がきてしまいました。とにかく恥ずかしいなんていっていられない。行動を起こそうと思い「NPO女性自立の会」に連絡をとりました。 当日、女性自立の会の有田さんにお会いした時の真剣な眼差しと「借金は必ず解決できる問題です。」という一言に確信が持てました。そして、もう一言「お子さんのためにも頑張りましょう」とおっしゃって下さり、それまでの張り詰めていた思いが解けたせいか、涙がこぼれてしまいました。久し振りに心が軽くなるのを感じました。 私には,少し前を歩いていた友人がいたことで、まだ、行動を起こしやすかったのかもしれません.今では、あの時の、２ヶ月間も行動を起こさず悩んでいた時間がもったいなく思えます。 永い道のりでしたが、もう二度とカードを持とうとは思いません。 |
声 7（40代女性 茨城県在住）