「はじめの一歩」に日々感謝
今年の１月、その頃私は、借金の返済に行き詰まり、もうどうしようもなくなってしまって、主人が寝た後にパソコンの前に座り、朝方までネットで借金の返済方法を書いたページを色々と探していました。しかし、どれも借り換えのことばかりです。私が借り換えできるのか「ネットでらくらく申し込み」のページを開き、試しにいくら借りられるのかしてみました。 しかし、そのころ立派に多重債務者になってしまっていた私に保証人なしでお金を貸してくれるところなんてありません。それにどこかが貸してくれたとしても、１月の返済はできるかもしれませんが、２月にはまた新たな借金分の返済も増えてしまいます。「それまで、ずっとその繰り返しでこんなになってしまったのに、また新しく借金を増やしてしまうの？でも、返済の期日は過ぎてるし、どうしよう。何とかお金を作らなくては！」誰にも相談できずに、来る日も来る日もそんなことを繰り返していてある日、ふと、あるページで「借金の整理方法」があると知りました。 「返済」ではなく「整理」です。「もう、これに賭けてみるしかない」そんな気持ちでいっぱいでした。「借金の整理 多重債務」で検索してみて色々なページを見ました。えらそうな話ですがどれもピンときませんでした。『只今、業務が非常に込み合っていますので自己破産の手続きのみ承ります』など、まだ自分がどんな整理の方法をしていいのかもわからないのに、そこにお願いするわけにもいきません。そんなときにふと「女性自立の会」のページを見つけました。 まず、スタッフの方々の写真を見ました。スタッフの方々の写真が何人も載っているページなんて他にありませんでした。そして、体験談を読みました。なぜか、不思議と安心感を覚えて、思い切ってメールをしてみました。 連休明けに有田さんからメールが届きました。 「今までよくがんばったね。」から始まっていたメールに私を責めている感じはなく、涙が止まらないままでしたが、すぐに女性自立の会へ電話をしたのでした。 女性自立の会へ電話をして、最初に出られたのが有田さんでした。泣いている私にも分かりやすいように明るい安心感のある声で、一つずつ説明してくれました。 まず、私の場合に一番問題だったのは、主人に内緒で主人のカードまで使っていたことです。借金の整理をするには、主人にもきちんと説明しないといけません。自分のカードだけだったら、一人のことで家族に知られずに整理できると書いていたページもありましたが、私の場合、そういうわけにもいきません。借金を返済するにも整理するにも主人に秘密で進めることはできません。 かといって、自分の口からはとても主人にはいえません。そのことを有田さんに言うと、「ご主人には今の状況を私から説明するから、ご主人から女性自立の会へ電話をしてもらって。」といってくださいました。 「お願いがあるの、03-××…へ電話をして。ごめんね。」というぐらいだったら、私にもできる！そう思って、思い切って主人に電話をしました。しばらくして主人から電話があり、「聞いたよ。とにかく、帰ってから。」という声に「もう逃げてはいけない。」と決心し、また有田さんに電話をして、具体的な整理方法を教えてもらい、借金整理の道を歩き始めました。 思えば、ストレスからなのか衝動買いをしてはそのたびにクレジットカードで支払っていました。「今月支払えたから何とかなる！」なんていう間違った安心感をもち、買い物を続けていました。子供の洋服、自分の洋服などなど…。月々の返済で手持ちのお金がなくなっては、カードで支払うことができるデパートや大型スーパーで食料品など生活必需品は購入していました。 本当にカードというものは便利です。そんな生活をしていたものだから、カードの枚数も増えていったし、当然、借金の額も増えていきました。 どこかで一度自分と向き合って、きちんと状況を把握することが怖くてできませんでした。「このままだと大変なことになる」なんて、思いながら、買い物を続け、支払いが重なり、いつも返済の期日が頭の中にあって返済に追われて、支払いができるとなんだか安心してまた買い物に…。の繰り返しでした。銀行が休業日には返済はありませんから、土日や休日は、少し安心して過ごせました。日曜日の夕方ごろになると、「明日の返済どうしよう。」なんて、お金のやりくりというより、返済のやりくりで精一杯でした。子供が学校や幼稚園に行く準備に力を入れてあげないといけないのに、お金のことが頭の中を完全に占めてしまっていて、何をやっていても、思い切り打ち込めませんでした。 借金のことを主人に話してから主人から「こんなに借金に追われて、何をやっても楽しくなかったやろ？」と言われました。本当にそのとおりです。自分が本当に大切にしないといけなかった毎日の普通の生活をすっかり忘れてしまっていました。 女性自立の会へ相談を始めてから、５ヶ月がたちました。現在、法律家の指導を受けて、裁判所に自己破産の申立をし、結果を待っているところです。 主人のカードで作ってしまった借金の支払いも、親の援助も受け、何とか任意整理でこれからの支払いの目途も立ちそうです。胃が痛くなったり、眠れなかったりすることもありますが、支払いに追われていたころほどではありません。 デパートへ行き、洋服を買うこともなくなりましたが、不便なことは何もありません。カードもなくなりましたので、お財布もパンパンではなくなり、財布の寿命も延びたような気がします。 『日々感謝よ！』と言っていた有田さんの言葉がとても好きです。本当に毎日の出来事に感謝し、また、素直に感謝できるような今があることに感謝して、自分を信じて、一歩ずつ少しずつ進んでいきたいと思います。 こんな気持ちで今いられるのも、あの時にネットで女性自立の会に出会えたからだと思っています。そして、本当に勇気がいることですが、一本の電話、一通のメール…それが私の「はじめの一歩」だったと思います。私に、そして私たち家族にそんな「はじめの一歩」を踏み出すきっかけと出会えたことに「日々感謝」の毎日です。 |
声 30（30代女性 愛媛県在住）