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「自分らしく生きる」
 声 32（40代女性 神奈川県在住）
数十年前、私は何百万の債務を抱え、債務整理をした経験があります。そのとき「一本化しませんか？」のチラシを目にし、駆け込んだ事務所に紹介されたのがある弁護士事務所でした。場所は赤坂にあり、どこにでもあるような普通の事務所。私は何の疑いもせずその弁護士の言うがままに従い、毎月５万ほど振込みをしていました。
数年たったある日、突然債権者から「至急支払いをして欲しい」との連絡があり、債務整理したはずなのにおかしいなと思っていると、その弁護士が債務者のお金を持ち逃げしてしまって多大な被害者が出ているとの事。後、この件に携わっている弁護士先生から手紙が届き、私もその被害者の一人になっていることが発覚し、まだ債務の支払いが終わっていなかったため、再び残りの金額と新しい弁護士さんに支払っていく費用をプラスして支払っていかねくてはいけなくなり、狐につままれた思いをしながら、再び数十万の支払いをしながら泣き寝入りしました。
今思えば、その紹介屋と弁護士は繋がっていて、悪徳弁護士に私は見事に騙されてしまったわけです。
そんな苦い経験をしながら、しばらくカードが作れない状況が続きましたが、特に不自由することなく生活していました。ところが今から６年前、何気なくインターネットからカードが作れるか申し込んでみたところ審査が通ってしまい、何年かぶりにカードを手にした私は前回の反省も忘れて数枚のカードを持ち、エステやショッピング、キャッシングなど、さも自分の銀行口座にお金があるかのごとくカードを使いまくりました。そして、蓋を開けてみれば、総額700万もの借金ができてしまったのです。
最初はなんとかキャッシングをしながら支払いを進めていきましたが、そのうちキャッシングも限度額いっぱいになり、いろいろなクレジット会社に融資を求めたところ、どこも貸してくれるところはありません。不思議なもので、そういうときは必死でクレジット会社に申し込む勇気はあっても、専門家に相談する勇気は持てないもので、私の場合、またあのようなことになったらと臆病になっていたのかもしれません。
しかし去年の10月、そんなことも言ってられず、支払期限も迫ってくる中、どうすることも出来なくなり「法テラス」で検索していると「女性自立の会」のＨＰを目にしました。女性という言葉に安心をしたのか、自分の中で何かピンとくるものがあり、思い切って電話してみると、優しい声をした有田宏実さんが話を聞いて下さり、面接日を決めていただいたのです。
数日後、事務所を訪れ有田さんに会って感じたことは「この人なら信用できる、必ず助けてくれる」と直感しすべてを話しました。二度同じ過ちを犯した私に対して「債務者は真面目な人が多いのよ」と意外な言葉が返ってきて、なにか安堵感を覚えました。相談してからは返済日が迫るたび、気持ちが萎える日々を送ってきたのが嘘のように晴ればれし、有田さんと共に相談しながら月々貯金をしていきました。そして、債務返済の方もようやく今年９月に個人再生の認可が下りて10月からスタートです。
約一年間、私はいろいろな人の協力があってここまで来れたことに感謝する一方、もっと早く相談する勇気があれば、こんなに借金も増えていなかっただろうと思います。でも素人の私たちはその相談相手を見つけることが非常に難しいのも事実です。
女性自立の会がもっと世間に広まり、少しでも多くの女性たちがカウンセリングを受けられるようになってくれればと願います。そして私自身、二度こういう体験が出来たからこそ今があり、身に染みてお金の大切さや計画性を学ぶことも出来たのかなと感じます。
そして、この貴重な体験を決して無駄にしないよう、今後は人生の成功者として再生していきたいです
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