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「人と人とのつながり」
 声 39（40代女性 神奈川県在住）
２０１１年３月１１日の東日本大震災から一ヶ月が過ぎました。
日本中を重たい空気が覆い以前の日常には戻れません。そんな中でも、サクラの開花にふと心やわらぎ、長い冬と津波をともに耐えた花々。被災された皆さん、どうか春の訪れを感じられますように。
２００８年秋、多重債務に苦しみ、インターネット検索で「女性自立の会」と出会い、数日後に有田さんのカウンセリングを受けました。自分のいま在る状況をきちんと受けとめ、整理への一歩を踏み出す事ができました。
この２月、最後の返済を終える事ができたのは、同じ悩みを持ち、それぞれにゴールを目指している仲間と出会えたからこそです。
年１０回の「再生プログラム」に参加する事は、同じ体験をし、さまざまな悩みを話せる、私にとって大切な「居場所」となっています。心身共に限界がきていたあの頃、辛い事続きで、今思うと私の人生の中でどん底だったと思います。何度も有田さんの励ましに元気づけられ、危機を脱してきました。
まだまだ子供達の教育費、親の介護等、決して楽ではないけれど、誰かのために動ける元気な自分に感謝です。
あの日、勇気をふりしぼり、一本の電話をしなかったら、今日私は生きていただろうかとふと思う事があります。「行ってきます」と朝出て行った人が、必ず変わらず戻ってくるとは限らない。だからこそ、今を大切にすること、自分を大切にすること、日々を丁寧に暮らしていくことは、なかなか難しいけれど、やって行きます。
今回の震災で被災された方々に、私は何ができるのだろう。すぐにボランティアにかけつける事はできないが、悲しみと苦しみを分かち合いながら、励まし合っていきたい。普通に暮らし、東北の「モノ」を選んで買う。身の丈に合った支援を長い期間させてもらいたい。今回、人の優しさが優しさを生み、皆の心の奥底に眠っていた助け合いの心がゆっくりと目覚めてきたように思えます。
３月末に大好きな「佐藤初女」さんの講演会が沖縄で開催されました。誕生日のお祝いも兼ね、一人旅をする予定にしていきましたが、時期もあり泣く泣くキャンセルしました。事がスムースに運ばない時、今その時ではないのだと思う事にしています。大好きな春、大好きなサクラは今満開です。ハラハラと散る花びらが、今年はいつもの年よりもっと寂しくて胸が詰まってしまいます。どうか、少しでも被災地の方々が、日常を取り戻す日々が早く訪れますように。笑顔溢れる安らかな日々が訪れますように。
今ここに生きている事に感謝しながら、心静かに残り少ないサクラの花を見上げています。
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