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2001年9月 Vol.8 自分を幸せにできるのは自分だけ！NPO法人女性自立の会 理事長 有田宏美 9月5日、日本テレビ「ご存じですか」にて当会の活動が紹介されました。放送直後より全国から沢山の相談の電話を頂きました。改めて、情報が溢れる世の中で、相談者に共通して不足しているのは「必要な情報を集める耳」と「正しい情報を見分ける目」そして「あと一歩の勇気」だと感じました。 そんな中、新潟県に暮らしている女性から相談の電話を頂きました。彼女との会話の中で、彼女は妊娠9ヶ月の身重の体であることがわかりました。私は、彼女の体調を考え、近くの弁護士会に相談することを勧めましたが、彼女からは「東京に行きます。私の問題ですから。」という応えが返ってきました。 彼女は、多額の債務を抱えているということだけでなく、同居している義理の両親からの言葉の暴力と夫からの暴力に耐えきれず、宿った命を中絶することばかり考える毎日だったそうです。でも、テレビを見て、「もう、逃げることはやめようと決意しました。」と力強く話してくれました。 彼女の言葉に、私は2年程前、駅に貼られていたポスターのコピーを思いだしました。そこには「私を幸せにできるのは私だけ」と書かれてあり、その言葉に惹かれた私は通勤途中のほんの一瞬、その言葉にいつも目を留め心の中で繰り返していました。 人は、自分にとって不都合なことが生じた時、人のせいにしたり現実を見つめないで逃げたりします。しかし、それではどんな問題も結局は解決しないまま、昨日と同じ過ちを繰り返してしまいます。彼女の言葉には、誰かに期待するのではなく自分が自分を幸せにするのだという強さを感じました。 たとえ、今が苦境の中にある人生であったとしても、目の前におきた現実を自分のこととして冷静に受け止めようとしている彼女の姿に、幸せを自分の手で掴もうとするエネルギーを感じると同時に教えられる思いがしました。
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